万城目学と森見登美彦という二人の京大卒作家。親交もあるそうだが、とかく一緒に扱われる二人だが、そんなことないかな、京大ミステリー研なら珍しくないが、二人の特徴はこんな感じだ。
万・・・日本の名作を貪るように読んでいる。理系にチョイ憧れ。(文系人間にありがちです。)磁力のある場所にあいた小さな穴の先の非常識だがあると考えると楽しい世界。特に日常との同居する不思議な世界。世界に生きる一見まともなキャラクター。
森・・・文学ジャンルや文体についてパロディやパスティーシュを意識的に行っている。京都という古都に巣食う魑魅魍魎、意外とまともだが、そもそも存在自体がマジックリアリズム。
このふたりには共通点というよりは、微妙な差異を前提として、それぞれが共鳴し、21世紀のカンサイという異国を形成し、そこにフィクションが生まれている。
万が世界に生きるキャラクターなのに対し、森はキャラクターが脱線し続け、世界をかなり動揺させるという違いはあるあたりが、差異といえば差異だが。
さて『プリンセス・トヨトミ』であるが、大阪女学院の南場先生が登場するのは、読書サービスだろうが、旭ゲンズブールというキャラクターの一部しか明かされていないことを考えると、スピン・オフもしくは更なるスケールの新作を構想中なのだろうか。松平元とか鳥居忠は『ホルモー六景』的なスピンオフか。
実はヨーロッパ三都物語なんていいと思うんだけど。
でも旭と鳥居の関係って結構あるんだよね、最近のカイシャにも。
頑張る女子にでっぷり短足おじさんを気取るのは少し夢だが、これはこの作品とは関係ない。
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