2010年4月14日水曜日

372.オーラ

 この人には敵わないというオーラを放つ人がいる。
そのオーラをどう表現するか、というのが文書修行中の課題ではある。またそのオーラの種類を分析するのもオーラの無い自分のようなタイプの人生においては必要である。ありあまる才能を有していて、どの場にいても場の中心でいて、それでいてみんなと会話できている人がいる。キャリアを積む。そして結婚する、家業を継ぐ、転職したりして、そのキャリアをリセットできる。結婚相手も嫌になるくらい良縁で、二人の間に悩みとか迷いとか無いのではないか、とさえ思う。しかし下衆の勘繰りで何か無いかと探りたくなる。でも無いのだ。そんな下衆道を続けてきて分かったことがある。オーラの源泉はteenagerの頃の輝いた体験ではないか。
その時人生のスタイルを見に付けたとか、もしくは大きな目標を達成したとか。「天使なんかじゃない」を好きと言えるのは、大切な知り合いを得た以上に人との距離感の取り方という人生のスタイルを得たのだろう。素晴らしい論文を仕上げた人は、目標を立て、それに向かうactivityを積み重ね、そして挫折せず、最後のゴールを踏んだという体験はproductive&creativeなprojectにも通じる汎用的な経験だ。
 何よりも最後のゴールを踏んだ時の興奮状態を味わった快感が残っていて、少し依存症気味だからその後の人生も継続してやっていく。そんな人たちには敵わない。
あの時代に乗り切れなかった男たちにやれることは、たったひとつだ。最後まで悪あがきして、一編でも作品を残すことだ。
そんなことより、知り合いからの結婚報告だ。何よりもめでたい。未婚の男女には「結婚っていいぞ」と私は言う。結婚の苦しみを少しでも多くの男女に味あわせたいからだ。結婚後、「われわれの既婚クラブへようこそ。本当の苦しみはこれからです」と歓迎の言葉を贈る。しかしどいつもこいつも悩みも苦しみもなく、幸せそうなんだあなあ、これが。その中にたまに、オーラ系がいて、あとはバカップルという感じだ。今回はオーラ系。もう一度おめでとう。

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